2018年3月14日水曜日

TSN-550 PROMINAR シリーズを見てきた

CP+ 2018に行ってきました。
今さらレポートもないですが、TSN-550 PROMINAR シリーズにiPhoneを接続した場合の画角をチェックしてきたので、その写真を載せておこうと思いまして。

まずは外観。
TSN-770/880をデフォルメしたような可愛らしい感じです。
普段、774を使っていると、とてもコンパクトで軽く感じました。
アイピースは固定で、15〜45倍のズームです。


iPhone用フォトアダプター TSN-IP5と7が置いてあり、機種が合えば自分のiPhoneで試すことができるようになっていました。
私は、自分のフォトアダプター(IP7P?)を持って行ったので、アダプターリング(目当てゴムに押し込むタイプ)だけ使わせてもらい、試し撮りしてきました。

試写に使ったTSN-553は三脚に固定されておらず、アイピースのレンズもベタベタと触りまくられていたりと条件がかなり悪かったので、画質に関しては参考にならないかと思います。
ですので、以下の写真は、画角の確認程度に見てください。
(なぜ上の写真の固定されている554を使わなかったというと、アダプターリングが台の上に置かれていた553にガッチリと取り付けられていて取れなかったから)


● iPhone 7Plus広角カメラ x 15倍

● iPhone 7Plus広角カメラ x 45倍

目当てゴムに押し込むアダプターリングのため、収まりが悪かったようで中心がズレていますが、iPhone 7Plusの広角カメラではケラレをなくそうとすると、15倍〜45倍の全域で、相当デジタルズームを使わなくてはならないようです。


● iPhone 7Plus望遠カメラ x 15倍
(ちなみに、対面はNikonのブース)

● iPhone 7Plus望遠カメラ x 45倍
(これは、倍率が高いため対面のモニターの画面だけが写ってしまったもの)

望遠カメラでは、15倍で若干ケラレが出ていますが、デジタルカメラアダプターを使い、ちゃんと中心を合わせて調整すればなくなるかも。
20倍くらいからは、そのまま使えそう。
45倍では、まったく問題なし。


KOWAがiPhone Plus系のフォトアダプターを発売してないので、一般的にはiPhone 5,6,7,8を使うことになり、7Plusの広角カメラで撮影したような画角になるでしょう。
そうなると、550シリーズでデジスコ撮影するには、2倍ほどデジタルズーム(またはトリミング)しなくてはなりません。
軽量コンパクトなボディにiPhoneの組み合わせは、とても相性がいいと思うのですが、ちょと残念。せめてX用のフォトアダプターを出してくれればいいのですが。

個人的には、これで飛行機を35mm版換算500〜600mm程度と、今より低い倍率で撮れないかと期待していたのですが、実際には使える倍率が最低でも、

iPhoneの望遠カメラ57mm x 20倍 = 1,140mm

と、現状の774にアイピース17W(iPhone広角カメラ x 30倍)の組み合わせより、さらに倍率が高くなってしまいます。
でも、被写界深度は774より深いのかな?それなら、軽量・コンパクトなボディと相まって使いようがあるかも……と、いろいろ試したくなりました。



2018年3月8日木曜日

ジンバル雲台 4 〜 GITZO フルードジンバル雲台 GHFG1 〜

前回まで、SIRUI PH-20のことを長々と書いてきましたが、スミマセン、コレの前フリでしかありませんでした。
でも、SIRUI PH-20での苦労があったからこそ、コレの凄さが身にしみて実感できるのです。

このGITZO(ジッツオ)フルードジンバル雲台、はじめのうちは期待以上の動きにニヤニヤしながら使っていたのですが、さらに使っていると、

「おかしい……このジンバル雲台、おかしい」

と、思うようになりました。
ジンバル雲台をフルードにすると、こんなことになるのか?!

◇   ◇   ◇

GITZOがジンバル雲台を出すと知った時は驚きました。
しかも、フルード?!
とはいえ、「どうせ、お高いんでしょ」と、興味はあれど、ワタクシには関係ない話でございます、と思っておりました。
しかし、発売前にもかかわらず、大手家電量販店のサイトに値段が出ていて、それを見ると、なんとウィンバリーより安いではありませんか!

GITZOがウィンバリーより安い=お買い得!

何か基準が狂っているような気がしますが、ちょうどSIRUI PH-20のパンをどうにかしようと画策していたところだったので、「高いな〜、どうしようかな〜」と、自分の中で迷ってるフリして、発売日に速攻で買いました。


パッケージ

製品内容
パンハンドルは持った感じスカスカ、頼りないほど軽いですが、当然、アルミ製で十分な剛性があります。
プレートは、長さ140mmのクイックリリースプレート(アルカスイス互換)。


一般的な大きさのジンバル雲台であるSIRUI PH-20と比較すると、そのゴツさが分かります。
すごい重そうですが、実際は、それほどでもありません。
おなじみのマグネシウムボディで、重量は1350gと、SIRUI PH-20(1330g)と、それほど変わりません。(相対的にであって、やっぱり重いんですけどね)


スコープ一式をセットすると、これくらいの位置でバランスが取れました。
これで、手を離しても、ロックすることなくチルト方向はどの角度でも止まります。



●実際に使用してみて
まず、試しに動かしてみると「やや重いな」と感じました。
フリクションを完全に緩めても、フルードの粘り気のある重さがあります。
SIRUI PH-20よりも重い感触だったので、大丈夫だろうか……と、不安になりました。

しかし、実際に外に出て鳥を追いかけてみると、なんの問題もありませんでした。
ちょこまか動き回る鳥にも、素早く追従できます。

これが『ウィップ・パン(Whip-Pan)機構』ということか!
GITZOの製品ページに、以下のように記載されています。


パンのフルードカートリッジに搭載されている革新的な「ウィップ・パン」(Whip-Pan)機構によって、カメラ向きを大きく変える速いパン動作時に自動的にドラッグが解除されるため、ドラッグのデメリットである三脚まで動いてしまうリスクが低減されます。

「自動的にドラッグが解除される」というのを、もう少し補足すると、この雲台のパン・チルトは、基本的に低速の動きに適したドラッグレベルに設定されていますが、パン軸は高速に動かすと低フリクションに切り替わる、と説明書に書いてあります。


そして、いちばん気になるポイント、微調整レベルの微細な動き。
もう、ニヤニヤがとまりません!
ミリ単位の動きにも、思ったところで止まってくれます。

私の場合は、右手の人差し指と中指でレリーズを挟み、薬指と小指でパンハンドルを挟んで、この雲台を操作しています。
この、か弱い指2本で、大きな動きから微細な動きまで自由自在に動かせます。
(コンマ何秒かで微妙な構図まで決められるかは腕次第ですが……)

分かりやすく撮ってみました。
鳥を上半分に寄せた上で、クチバシの先から尾羽の先まで収める……前のジンバル雲台では難しかったことも難なくできました。


前のジンバル雲台で、もう一つの懸案だった、パンをロックした時のズレ。
このGITZOのジンバル雲台でも、少しはズレますが、それほど問題にならないと思います……

と言うか、

もう、どうでもいいです。
ロックなんて持ち運ぶときだけにすればいいです。

普通のジンバル雲台ならパン方向が流れてしまう(低い方へ回転してしまう)ような傾斜地。
おかしい……流れない。

フリクションは完全に緩めています。でも流れません。
これが、フルードなのか?!

では、どれくらいの傾斜まで大丈夫なのか?
前回書いた、ルリビタキで泣いた因縁の場所で試してみました。
iPhoneの傾斜計で4度です。
数字だけ見ると大したことないように思えますが、前のジンバル雲台では、三脚の脚を調整しないと、どうにもならない傾斜です。

結果は、まったく問題ありませんでした。
平坦な地と、なんの変わりなく操作できます。


それでは、三脚の脚を少しすぼめて、10度にしてみます。
はっきりと傾いているのが分かると思います。
さすがに、ここまで傾くと、少し流される方向がありました。
傾斜の高いほう、上の写真でスコープが向いている方向を12時とすると、2時から3時の間くらいに向けると、ちょっとだけ押し戻されるところがありました。
ちょっと押し戻されて止まります……

それだけです。

これだけ傾いていても、ほとんど普通に使えます。
(*機材の重量によって変わるとは思いますが)

**********

前のジンバル雲台で苦労した部分、特にパンの動きが解消されたらいいなと期待していましたが、それ以上に別次元のものになっちゃいました。
これは、カメラの性能が上がった以上の驚きです。
今も「スゲー……これスゲー」と、ブツブツ言いながら撮ってます。




ジンバル雲台 - 1
ジンバル雲台 - 2 〜SIRUI PH-20〜
ジンバル雲台 - 3 〜SIRUI PH-20を使ってみて〜

2018年2月25日日曜日

ジンバル雲台 - 3 〜SIRUI PH-20を使ってみて〜



●まずは準備
ジンバル雲台というものは、はじめに重心のバランスを取って設置すれば、“基本的に”パン(左右方向)もチルト(上下方向)もロックする必要はなく、どの角度でも止まります。手で保持する必要はありません。

ただ、水平に設置しないと、パン方向は、高低の低い方へと流れて(回転して)しまいます。
その苦悩は、後述しますが……。


●実際にジンバル雲台を使ってみて
ロックしなくても動かしたところで、ピタッと止まってくれます。
これは便利!
これで、ブレが収まるのを待ったり、ロック時のズレに気を使うことなく、素早く撮影できるようになりました。


●SIRUI PH-20の使用感
パン、チルトの動きは、それぞれのロックを完全に緩めても、“適度な”フリクションがあります。

しかし、はじめのうちは「適度」と思えたフリクションも、慣れてくると「重い」と感じるうようになりました。
いえ、「重い」という言葉は適切ではないのですが。
かといって「固い」でもないし、「渋い」でもない。動きは滑らかです。
うまく言い表せないのですが、大きく動かす分には、まったく問題ありません。
しかし、望遠撮影では、手元で少し動かしただけでも、画像は大きく動いてしまいます。
ですから、微調整……角度にして1度とか2度といったような微細な動きがやりにくいのです。

逆に軽すぎると使いにくいという意見もありますが、このPH-20のフリクションは、例えば、下の花を画面の中心に持ってくるため、もうちょっと左に……と微調整しようとしても、ちょんと触っただけでは動かず、かといって、どんなに慎重に動かそうとしても、思う以上に動いてしまいます。
その加減が、どうしてもうまくいきません。

デジスコドットコムのジンバル雲台を触らせてもらう機会があったのですが緩かったです。(緩いというか、軽いというか)
セミナーの講師の方が言うには、デジスコ上級者になると、フリクションはユルユルにして使っているそうです。
そもそもジンバル雲台は、やじろべえみたいに重心を取ることによってバランスを保つわけだから、ユルユルでもいいとのことでした。

ですから、このPH-20も、もっとフリクションの調節幅が大きければいいのですが。

なんとかして、この微調整がやりやすくならないかと、フロントハンドルなるものを3Dプリント(DMM.make)で造ったりしてみましたが、そんなに変わりませんでした……。


もう一つ悩まされたのが、パンのロックです。
先述の通り、ジンバル雲台というものは、基本的にロックする必要はないと思います。
しかし、突然、鳥が目の前に現れて、慌てて三脚を立てると、そこが微妙に傾斜していて、パン方向が低い方へ流れてしまう、なんてことは往々にしてあります。
そんな時は、三脚の脚を調整して水平にするか、パンをロックすればいいのですが、このPH-20は、パンをロックすると、思いっきりズレるのです。

この状態でロックすると……

こうなります。
どんなに慎重にノブを回しても同じことです。


このロックで泣かされた写真。
突然、現れたルリビタキ。慌てて三脚を設置するも、そこは傾斜地。
三脚の脚を調整していては飛んでいってしまうかもしれない。そこで、鳥を画面に導入してパンをロックするも、思いっきりズレて鳥は画面の外へ。
それではと、パンをロックしたまま三脚全体を動かして画面に導入しようとするも、チルト方向もズレるし、なかなか決まらない。
仕方がないので、流れないように手で保持して撮ったら、やっぱりブレた😭

**********

品質はしっかりしていると思います。
4年ほど、それなりに使ってきましたが、動きも構造的にも経年劣化した様子はみられません。

しかし、デジスコ撮影に慣れてくると、微調整のきかなさに、もどかしさを感じます。

このPH-20は、パンハンドルが付属していないということからも、大きな望遠レンズを装着した一眼レフ向けなのでしょうね。


ジンバル雲台 - 1
ジンバル雲台 - 2 〜SIRUI PH-20〜
ジンバル雲台 4 〜 GITZO フルードジンバル雲台 GHFG1 〜