2018年1月17日水曜日

三脚(脚)

フィールドスコープでの野鳥撮影は、超望遠のうえ、シャッタースピードも遅くなりがちで、二桁台になることも多いです。
そうなると、三脚もカメラと同じように、撮影の結果を左右する機材の重要な性能の一つになります。


iPhoneでデジスコを始めるにあたり、三脚については購入を後回しにしました。
実際にフィールドスコープを触ったこともなかったため、どの程度のクラスが必要かということを見極めたかったのです。
(フィールドスコープ一式を買いそろえるのでいっぱいいっぱいで、三脚まで予算が回らなかったとか😭)

そこで、まずは所持していたベルボンの“ファミリー三脚”(4,000円程度)で撮ってみました。(もちろん下の写真のようにエレベーターは使用せずにです)

そしたら、まあ、ブレることブレること!
もう、操作する度に、三脚のたわみからくる振動で「ボヨ〜ン」です。
被写体(鳥)を捉えるために雲台を動かす→「ボヨヨ〜〜ン」→ブレが収まるのを数秒待つ→フィールドスコープのピントを合わせる→「ボヨ〜ン」→またブレが収まるのを待つ……
なんてことしてたら、そら、鳥もどっか飛んでってしまいますわな!


そして、買ったのが『Manfrotto 055XB』(販売終了。現『MT055XPro3』の旧モデル)

これで、三脚に起因するブレは解消されました。

しかし、重い!
車で移動する時はいいのですが、バックパックに入れて自転車でチャリチャリと移動するにはしんどいです。


そこで、もっと気軽に持ち出せるようにと、もう少し軽い三脚を購入しました。
『Manfrotto MT293A3』(販売終了)
重量は055XBの2.3kgから1.4kgに。
(まあ、それでもスコープや雲台まで含めた総重量は5kg近くになるので重いんですけど……)

使用感は、055XBのようにはいかず、雲台を動かしたり操作をするとブレが気になります。
携行性重視ですから、多少はやむを得ません。
ブレが収まるまでわずかに時間を要しますが、“ファミリー三脚”に比べれば、まだ許容範囲、これならなんとか使えそう……と思っていたのが30倍のアイピース(TE-17W)を使っていた頃の話。
60倍のアイピース(TE-11WZ)を使うようになったら、“ファミリー三脚”みたいに、ブレの収束に時間がかかるようになってしまいました。

で、現在は055XBを常用し、結局、MT293A3はほとんど使わなくなってしまいました。


ちなみに、仕様上の耐荷重については、
055XB:7kg
MT293A3:4kg
これに対し、スコープ、雲台、iPhone等の機材重量が約3.5kg弱。


と、ここまでは三脚の“脚”だけの話。
次回は、雲台です。



2018年1月8日月曜日

レリーズ

望遠撮影は、とてもブレやすいです。iPhoneの画面のシャッターボタンでさえ、そ〜〜〜っとタップしないとブレてしまいます。ほんの一瞬のシャッターチャンスを争っているときに、そんな丁寧にタップなんてしてられません。

そこでレリーズを使います。
iPhoneではリモコンシャッターと言ったほうがいいでしょうか。イヤフォンのボリュームボタンを押すことでシャッターが切れるようになっています。

電気的なスイッチの操作だけなので、ブレの心配はありません。

ところが、このイヤフォンのリモコンシャッターには、一つ致命的な弱点があります。
バーストモードが作動しないのです。

標準カメラAppでバーストモードを使うには、画面のシャッターボタンを押し続けるか、本体のボリュームボタンを押し続けていなくてはなりません。
イヤフォンのボリュームボタンを押し続けていても、シャッターは1回切れるだけです。


そこで、トラディショナルなレリーズを使うことにしました。
コアとなるのは、エツミの『ニューライカリング(ライカ用レリーズアダプター)』

これをiPhoneのケース側(フォトアダプター TSN-IP5,6,7)に取り付け、レリーズでiPhone本体のボリュームボタンを押すという、なんとも原始的な仕組みです。


この『ニューライカリング』をケースに固定するための筐体を3Dプリントで作成しました。

使用したプリントサービスはDMM.make
素材はナイロン(ブラック)、値段は2,269円(送料込み)かかりました。
表面は梨地のような仕上がりで、強度もあり、撮影機材に適していると思います。
発注から届くまでに10日ほどかかりますが、家庭用の3Dプリンタで自分でプリントするより、精度も高いし仕上げの手間も省けるので便利だと思います。


仕組み……というほどのものではないのですが、『ニューライカリング』の中に3Dプリントで造った円柱体を入れて、それをレリーズが押し上げてiPhoneのボリュームボタンを押すようになっています。(こちらの写真の筐体は改良版)

レリーズがボリュームボタンを押すわずかな振動が心配だったのですが、問題ないようです。




2017年12月13日水曜日

iPhone 7Plusの望遠カメラをデジスコで使う

●倍率
iPhone 7Plusの望遠カメラの焦点距離は、35mm判換算で57mmです。
これをフィールドスコープで使うと、アイピース(接眼レンズ)の倍率により以下のようになります。

・TE-17Wの場合
30倍×57mm=1710mm

・TE-11WZの場合
60倍×57mm=3420mm

高倍率になるのはいいですが、それほど使えるものではありません。
まず、iPhoneの望遠カメラ自体が暗いので、十分な明るさがないと、ノイズが目立ったり、ディティールが潰れがちになります。
特にTE-11WZでは、高倍率だからといって遠くのものを撮っても、ディティールが潰れてしまいます。


●広角カメラとの切り替えは……
1. ケースを付け替える(左:広角用、右:望遠用)

2. デジタルカメラアダプター DA-10を付け替える(広角用に調整してあるので、望遠用に調整したものと付け替える)

3. 場合によっては、デジタルカメラアダプターを調整する(アイピース2種に対して望遠用のDA-10はケチって1個しか用意していないという……)

と、こういう面倒なことをしなければなりません。
iPhoneの画面をワンタップするだけ……とはいかないのです。


●カメラアプリ
標準カメラAppで、iPhone 7Plus(8Plus, X)の望遠カメラは広角カメラ側と連携していて、単独では使えません。
広角カメラを塞いだ状態でズームを2倍にすると、このように真っ暗になってしまいます。

ということは、望遠カメラのレンズに合わせてフォトアダプターを取り付けると、こうなって……
標準カメラAppが使えなくなるのです。

そこで、広角と望遠を完全に切り替えることができるカメラアプリを使います。
App Storeには、そのようなアプリが幾つもあるのでしょうが、私が試したのは以下の3つです。




これらのアプリは、シャッタースピードやISO、フォーカスなどがマニュアル操作でき、RAWでの保存も可能という多機能なカメラアプリです。

3つとも機能的には、それほど違いはありません。
しかし、私が重要視する機能に差がつきました。
連写機能です。
ProCamだけが、標準カメラApp並みの連射速度で撮影できます。
(執筆時のバージョン:10.3.2)

ProCameraは、画面のシャッターボタンをタップすると高速に連射するのですが、ボリュームボタンでシャッターを切ると手動並みに速度が落ちます。
撮影中にiPhoneの画面を使って操作するのは難しいので、これでは使えません。
(執筆時のバージョン:11.1.1)

Camera+は、連射速度が安定しません。
(*『Lite』ではなく有料版を使っています 執筆時のバージョン:10.10.11)


そのProCamの『バーストモード』(アプリとしてもこの呼び名)ですが、標準カメラAppとはシャッターを切る動作が違います。

標準カメラAppは、シャッターボタンを押している間だけ撮影が続けられ、シャッターボタンから離すと撮影が止まります。
ProCamのバーストモードは、シャッターボタンを一度押すと撮影がスタートして、もう一度シャッターを押すと止まる仕様です。
これは、標準カメラAppの方式のほうがコントロールしやすいです。

さらにこのProCam、ボリュームボタンでもシャッターが切れるのですが、困ったことに再度ボリュームボタンを押しても止まりません。
止めるには、画面のシャッターボタンをタップするしかありません。

イヤフォンのリモコンボタンでは問題なく動作するので、そちらを使っていますが、標準カメラAppではボリュームボタンにつなっがっているレリーズを使用し(詳細は『レリーズ』)、ProCamではイヤフォンのレリーズを使用……と、操作体系が別れて煩雑になるので、一系統だけで操作が完結できればいいのですが。


他にも……
連写で撮るには撮影モードを『バースト』に切り替えなければならなかったり……

バッファーされたデータの書き出しに時間がかかったり……

バーストモードで撮影した写真が、標準カメラAppのように連射ごとにまとまらず、カメラロールが無駄に膨れ上がったり……

と、改めて思うのは……標準カメラAppは使いやすい!ということ。
*いえ、ProCamも、ProCamera、Camera+も、じっくりと被写体に向き合って撮影するには、どれもいいアプリだと思います。


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こんな具合で、カメラアプリのマズさと、広角カメラとの切り替えが面倒なこともあって、あまり使っていないのが実情ですが、これがなかったら撮れない写真もあるわけで、やはり、あるに越したことはないです。