2017年12月13日水曜日

iPhone 7Plusの望遠カメラをデジスコで使う

●倍率
iPhone 7Plusの望遠カメラの焦点距離は、35mm判換算で57mmです。
これをフィールドスコープで使うと、アイピース(接眼レンズ)の倍率により以下のようになります。

・TE-17Wの場合
30倍×57mm=1710mm

・TE-11WZの場合
60倍×57mm=3420mm

高倍率になるのはいいですが、それほど使えるものではありません。
まず、iPhoneの望遠カメラ自体が暗いので、十分な明るさがないと、ノイズが目立ったり、ディティールが潰れがちになります。
特にTE-11WZでは、高倍率だからといって遠くのものを撮っても、ディティールが潰れてしまいます。


●広角カメラとの切り替えは……
1. ケースを付け替える(左:広角用、右:望遠用)

2. デジタルカメラアダプター DA-10を付け替える(広角用に調整してあるので、望遠用に調整したものと付け替える)

3. 場合によっては、デジタルカメラアダプターを調整する(アイピース2種に対して望遠用のDA-10はケチって1個しか用意していないという……)

と、こういう面倒なことをしなければなりません。
iPhoneの画面をワンタップするだけ……とはいかないのです。


●カメラアプリ
標準カメラAppで、iPhone 7Plus(8Plus, X)の望遠カメラは広角カメラ側と連携していて、単独では使えません。
広角カメラを塞いだ状態でズームを2倍にすると、このように真っ暗になってしまいます。

ということは、望遠カメラのレンズに合わせてフォトアダプターを取り付けると、こうなって……
標準カメラAppが使えなくなるのです。

そこで、広角と望遠を完全に切り替えることができるカメラアプリを使います。
App Storeには、そのようなアプリが幾つもあるのでしょうが、私が試したのは以下の3つです。




これらのアプリは、シャッタースピードやISO、フォーカスなどがマニュアル操作でき、RAWでの保存も可能という多機能なカメラアプリです。

3つとも機能的には、それほど違いはありません。
しかし、私が重要視する機能に差がつきました。
連写機能です。
ProCamだけが、標準カメラApp並みの連射速度で撮影できます。
(執筆時のバージョン:10.3.2)

ProCameraは、画面のシャッターボタンをタップすると高速に連射するのですが、ボリュームボタンでシャッターを切ると手動並みに速度が落ちます。
撮影中にiPhoneの画面を使って操作するのは難しいので、これでは使えません。
(執筆時のバージョン:11.1.1)

Camera+は、連射速度が安定しません。
(*『Lite』ではなく有料版を使っています 執筆時のバージョン:10.10.11)


そのProCamの『バーストモード』(アプリとしてもこの呼び名)ですが、標準カメラAppとはシャッターを切る動作が違います。

標準カメラAppは、シャッターボタンを押している間だけ撮影が続けられ、シャッターボタンから離すと撮影が止まります。
ProCamのバーストモードは、シャッターボタンを一度押すと撮影がスタートして、もう一度シャッターを押すと止まる仕様です。
これは、標準カメラAppの方式のほうがコントロールしやすいです。

さらにこのProCam、ボリュームボタンでもシャッターが切れるのですが、困ったことに再度ボリュームボタンを押しても止まりません。
止めるには、画面のシャッターボタンをタップするしかありません。

イヤフォンのリモコンボタンでは問題なく動作するので、そちらを使っていますが、標準カメラAppではボリュームボタンにつなっがっているレリーズを使用し(詳細は『レリーズ』)、ProCamではイヤフォンのレリーズを使用……と、操作体系が別れて煩雑になるので、一系統だけで操作が完結できればいいのですが。


他にも……
連写で撮るには撮影モードを『バースト』に切り替えなければならなかったり……

バッファーされたデータの書き出しに時間がかかったり……

バーストモードで撮影した写真が、標準カメラAppのように連射ごとにまとまらず、カメラロールが無駄に膨れ上がったり……

と、改めて思うのは……標準カメラAppは使いやすい!ということ。
*いえ、ProCamも、ProCamera、Camera+も、じっくりと被写体に向き合って撮影するには、どれもいいアプリだと思います。


**********

こんな具合で、カメラアプリのマズさと、広角カメラとの切り替えが面倒なこともあって、あまり使っていないのが実情ですが、これがなかったら撮れない写真もあるわけで、やはり、あるに越したことはないです。



2017年10月15日日曜日

iOS 11のカメラ機能を試す 〜Live Photosについて〜

Live Photos(ライブフォト)
iOS 9の頃から搭載されている機能で、シャッターを切った瞬間の静止画と、その前後1.5秒、合計3秒の動画が記録される、いわば“動く写真”です。
シャッターを切った瞬間のフルサイズの写真も保存されるのですが、どちらかというと短い動画を楽しむための撮影モードといった感じで、これまで、ほとんど使っていませんでした。


それが、iOS 11で大きく進化しました。
まず、動画に対して、ループ、バウンス、長時間露光といったエフェクトをかけることができるようになりました。
これにより“動く写真”が、より楽しくなりました……と、それは横に置いといて、それよりも当ブログ的に大きな関心ごとは、動画の中から、任意の場面で画像を抜き出すことができるようになったことです。

ただ、その場合の画像はフルサイズでは保存されません。
通常、7 Plusで撮影された写真の画像サイズは、4032 x 3024ピクセルになります。
Live Photosでも、シャッターを切った瞬間の静止画は、このサイズで記録されます。

対して、Live Photosの動画から抜き出した画像は、3662 x 2744ピクセルになります。

縮小されるとはいえ、思ったほど悪くないサイズです。
ちなみに、6/6 Plusの画像サイズは3264 x 2448ピクセルでしたので、それよりも大きなサイズです。

これはもしかしたら、非常に強力な武器になるかもしれない……と期待しつつ試してみました。


●MacのFinderで見たLive Photos
静止画(.HEIC)と動画(.MOV)に別れている。
動画の大きさは1440 x 1080。(どうしてここから3264 x 2448の画像ができるんだろ?)
その下が、このLive Photosから抜き出した写真。JPEGになりました。(ファイル名の『_2, _3』はリネームで付け足し)


●撮影
鳥を見つける>画面に導入>スコープのピントを合わせる……などとやっていると、シャッターを切った時には飛び立ったあと……なんて、よくあること。
・シャッターを切った瞬間

それが、iOS 11のLive Photosなら、時間を遡ることができるのです!

ただ、好きな瞬間を抜き出せるとはいえ、すべての瞬間を完璧に捉えているわけではありません。
下の写真もシャッターを切った瞬間は飛び立った後だったのですが、時間を遡って、飛び立つ瞬間を捉えていました。
しかし、思いっきりブレています。
どうやら、シャッターを切った瞬間のシャッター速度に準拠するようです。
この時のシャッター速度は1/120。これでは飛び立つ瞬間のような、素早い動きは捉えられません。

ましてや、いつも撮影している林の中では、ほとんどが二桁台、しかもシャッターを切るのはピントが合ったと思ってから(必ずしもピントが合っているわけではない😭)となると、なかなか拾える画像がありませんでした。

ただ、まだ少し試してみただけなので、さらに使い込んで検証してみようと思います。


●キー写真を選ぶ
Live Photosで『キー写真』を決める際、iPhoneの画面では細部のピントまで確認しきれません。
High SierraにアップグレードしたMacの『写真』Appでもキー写真を選べますが、私のMacでは、その写真を書き出すことができませんでした。
書き出しの処理が終わらないのか、そもそも処理をしているのかも分からない状態で、プログレスバーが止まったままになってしまいます。

さらに、この状態になると『写真』Appが終了できなくなります。
終了しようとすると、このようなアラートが出て、『終了』をクリックしても……

このようになり、終了できなくなります。
『アクティビティモニタ』で見ても何か処理をしているわけでもなく、かといって「応答なし」の状態でもなく。
仕方がないので、強制終了させています。

ですので、Live Photosの写真をMacに取り込む→Macの画面でキー写真を決める→iPhoneで同じ瞬間に合わしてキー写真を設定→再びMacに『イメージキャプチャ』で取り込む、という回りくどい方法をとりました。(最新のMacなら、こんなことしなくてもいいんだろうな……)

【追記】
macOS High Sierra バージョン 10.13.2にアップデートしたら、問題なく動くようになりました。
これにより、Macでキー写真を選択し、そのまま保存できるようになり、効率的に確認できるようになりました。


●その他、気がついたこと、気になったこと
・操作音がビデオの録画を開始する時と同じ音なので、バーストモードのように、けたたましい音がしない。

・Live PhotosでもHDRで撮影される?!
HDRになるのはシャッターを切った瞬間の静止画のみで、動画部分は同じもののようです。ですから他の場面をキー写真に選んでもHDRにはなりません。

・複数の『キー写真』を設定することはできません。
その場合、共有アイコンから、そのLive Photosを複製して、別のキー写真を設定することになります。

本来なら設定したキー写真だけを複製できればいいのですが、現状では『通常の写真として複製』を選択するとエラーになってしまいます。(7 Plus/iOS 11.0.2で検証)

・撮影時、Live Photosがオンになっていても、シャッター(画面のボタン、ボリュームの物理ボタン共に)を押し続けているとバーストモードに移行します。
これなら、Live Photosは常時オンのままでバーストモードと併用できる……とも思ったのですが、撮影時、レリーズを介してボリュームボタンを押すと、ついつい力んで強く押してしまって、Live Photosで撮ろうとしても、意図せずバーストモードになってしまうことが頻発しました。力加減がなかなか難しい。

それと、撮影時はカメラを起動したまま放置していることが多いので、Live Photosを常時オンにしたままだと、バッテリーの減りが気になります。(バッテリー消費に関しては、厳密に調べたわけではないのですが)

・Macの『写真』AppにLive Photosを取り込み、キー写真を選ぼうと編集画面にしても、下部のタイムラインが表示されません。
これは私のMac固有の問題か、それとも、そういった仕様なのかはわかりませんが、まず、iPhoneのカメラロールでシャッターを切った瞬間以外のシーンをキー写真に設定しておいてから、Macの『写真』Appに取り込むと、下部のタイムラインが表示されるようになりました。


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・バーストモードは、フルサイズで記録でき、撮影後のピント確認が厳密にできる。しかし、枚数が多くなるのでチェックに時間がかかる。

・Live Photosは、画像サイズはやや落ちるものの、シャッターチャンスには強い。
しかし、撮影後のピント確認が難しい。

どちらも一長一短ですが、しばらく重点的にLive Photosを使ってみたいと思います。


近年、デジタルカメラの進化の幅は小さくなってきましたが、iPhone、スマートフォンのカメラは、新しいハードウェアによってだけでなく、こうしてソフトウェアによっても、どんどん進化しています。
こういった現在進行形で進化している真っ只中を体験できるのは、ワクワクしますし楽しいです。


Live Photosから抜き出した写真


2017年10月10日火曜日

iOS 11のカメラ機能を試す 〜HEIFについて〜

まず、カメラの機能というわけではありませんが、HEIFについて。
iOS 11から、写真の根幹をなすフォーマットが、JPEGからHEIF(ヒーフ High Efficiency Image File Format)に変わりました。(※iPhone 7/7Plus, 8/8Plus, Xのみ)

一番の売りとして言われているのが、JPEGと比較してファイルサイズが半分になるという高い圧縮率です。
小さくなるのはいいのですが、その分、画質が劣化するのではないかと不安になります。
そこで、HEIFとJPEGとを比較してみました。


この写真は、iOS 11にアップグレードしたiPhone 7 Plusで撮影しました。フォーマットはHEIFです。(掲載のためJPEGに変換してあります)

この写真を、iPhoneのカメラロールから、以下の条件でMacに取り込んでみました。
・macOS Sierra(HEIF非対応)のMacで取り込む→iPhone側でJPEGに変換されて取り込まれる

・同じ写真を、今度はMacをHigh Sierra(HEIF対応)にアップグレードして取り込む→HEIFのまま取り込まれる


HEIFの拡張子は『.HEIC』なんですね。
ファイルサイズは、半分とはいきませんが、確かに小さくなっています。

本来ならば、ここで両方の詳細を比較した写真を載せるべきなのでしょうが、そんなことが無駄なくらい見分けがつきませんでした。
色味も変わりませんし、ピクセル等倍に拡大してディティールを見比べてみても違いを見つけることはできませんでした。


さらに、このHEIFの写真をMacの『プレビュー』Appで開き、JPEGの最高品質で書き出してみました。
ファイルサイズは2.3MBと大きくなりましたが、画質はiPhoneから取り込んだJPEG、HEIFのものと、まったく見分けがつきませんでした。


ヒストグラムはどうでしょうか?
Macの『写真』Appで、両方のヒストグラムを見比べてみました。
こちらも、見た限りでは違いはありませんでした。


ということで、画像の劣化を気にする必要はないようです。
画質が同じならファイルサイズが小さくてすむHEIFのほうがいい、ということになるのですが、まだHEIFに対応していないアプリでは、JPEGなり、TIFFなり、他の画像フォーマットに変換しなければならないので、そこは一手間かかることになります。


なお、バーストモード、ポートレートモードと、iPhoneの撮影モードによっては、JPEGで保存されました。(7 Plusの場合)


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今はファイルサイズが小さくなること以外JPEGと違いはないように見えますが、こちらの記事を読んでいると、HEIFの真価は、まだこの先にあるように思えてきます。
Appleと「4K HDR」 - iOS 11で写真/動画を変える「HEIF」と「HEVC」(ASCII.jp)』

2017年9月10日日曜日

iPhone用フォトアダプター『TSN-IP5, 6, 7』余談

『余談』なのですが、泣ける話です。

気がつけばiPhone用フォトアダプターが、TSN-IP5, 6, 7と、3種類すべて揃っていました。

このフォトアダプターは、フィールドスコープにネジで固定します。
このネジの溝は、どれも2回転半で固定できるように切られています。

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 1』で書いた通り、iPhone 7 Plusには広角・望遠と2つのレンズがあり、それぞれを1つのフォトアダプターで賄うことはできないので、2つ作りました。

その際に、広角用には『TSN-IP5』の接続プレートを使い、望遠用には『TSN-IP6』のものを使いました。


では、それぞれをフィールドスコープに取り付けてみましょう。
まずは広角用(TSN-IP5)。
このフォトアダプター用にセットしてあるので、何の問題もありません。


次に望遠用(TSN-IP6)。
😭
はい!違う角度で止まります!
同じ2回転半のネジ穴でも、その切り始めの位置が違うのです。

一見、ほぼ180度逆になっているだけだから、使えないこともないと思えますが、ネジというものは時計回りが締める方向です。
すなわち、この状態だと、ちょっとした振動でiPhoneの自重により反時計回りに90度回ってしまい、固定できないのです。


コレ、スナワチ……
iPhone 7 Plusの広角と望遠のレンズを切り替えるためにケースを着け替える(これだけでも面倒)

デジタルカメラアダプターTSN-DA10を調整(やってられない)

と、なるわけです。
TSN-DA10の調整は非常に面倒なので、一度セットしたら、できることなら触りたくない……ということで、泣く泣くTSN-DA10をもう一つ買いました。
(本当はアイピース『TE-17W』『TE-11WZ』と、それぞれに用意しなければならないので、さらにもう1つ必要なのですが……)


そして、『TSN-IP7』はどうなのかというと……
😭😭

これはどうやら、モデルごとに違うというより、個体ごとに違うということなのか?

2017年9月4日月曜日

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 2

前回、完成したかのように見えたiPhone 7 Plus用フォトアダプターですが、どうも、よろしくありません。
なんか、“ムラ”になります。

原因は、これのようで。
レンズの出っ張りです。
iPhone 7 Plusのレンズの出っ張りは高いのです。

・iPhone 6 Plus:0.67mm
・iPhone 7 Plus:1.31mm

貼り付け面が平らでないと、光軸が狂ってしまいます。
6 Plusの0.67mmならケースの厚みで覆えますが、7 Plusの1.31mmとなると、ハードケースとしてはけっこう分厚くなります。

今回使用したケースも厚めの部類ですが、それでも0.9mmで、レンズを保護するための出っ張っりがあります。
でも……
ケースの厚み0.9mm+強力両面テープの厚み0.6mm=1.5mm だし……
大丈夫だろう!と作ってみたのですが、ダメでした。
両面テープは、貼り付けの際に伸びたり潰れたりするので、規格上の厚みにはなりません。
特に広角レンズのほうで“ムラ”が顕著に出てしまっています。


そこで、プラ板を一枚かますことにしました。
プラ板の厚さは余裕を持って0.5mm。

改修の結果、良くはなったけど、広角側がまだ納得がいかず、一から作り直すことにしました。

今度は、『PGA iPhone 7 Plus用 PCケース クリア』を使ってみました。

こちらは、背面部の厚さが実測で1.3mmあり、レンズの出っ張りがケース背面より下になって……いる、のかな?
まあ、両面テープを貼れば、余裕で干渉しません。


こうして、現在は広角レンズ側は『クリア』のケースで、望遠レンズ側は『ラバーブラック』のケースで使っています。
撮影機材の色としてはツヤ消しブラックのほうがいいのですが……。
(同ケースにはマットブラックもありますが、店頭でサンプルを確認するとクリアより薄い気がしたのでやめました。“気がした”だけです。実際の厚みは分かりません)

望遠側を作り直していないのは、広角側ほどシビアでないから。使用頻度も少ないですし。


それぞれのケースで、プレートとの間に隙間ができて光が入ってきてしまうので、この隙間を埋めます。


隙間を埋めるのに、エポキシパテでもいいのかもしれませんが、私は、ケース脱着の際に多少なりともたわんだほうがいいのではないかと思い、柔軟性がある『BLU TACK』という粘着ラバーで埋めています。(下の写真は6 Plus)

手軽にスマスコを試してみたいという人は、こちらもご参照ください。


2017年9月3日日曜日

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 1

iPhoneをフィールドスコープに接続する 〜iPhone用フォトアダプター TSN-IP7〜』でも書きましたが、メーカーからは『iPhone Plus系』用のフォトアダプターは発売されていません。

なので、自作しました。

iPhone 7 Plusには、広角・望遠と二つのレンズがあります。それらを一つのフォトアダプターで賄うのは不可能なので、二つ作ることになります。


要(かなめ)となるスコープと接続する部分は、『TSN-IP5』と『TSN-IP6』のものを使います。(参考までに寸法を記しておきます)※実測値

ついでに『TSN-IP7』の寸法も。※実測値

これらは、ケース部に強力な両面テープのようなもので貼り付けられています。
スクレイパー等で端から丁寧に剥がしていけば、それほど苦労せずに剥がすことができます。


ベースとなるケースは、がっちりとしたホールドが必要なので、ハードケースを使います。
今回は、『レイ・アウト iPhone7 Plus ケース ハードケース マットコート/ブラック』を使いました。


貼り付けは、こちらの強力両面テープを使用。
6 Plusの時も、このテープで作りましたが、剥がれたりズレてくるようなことはありませんでした。



これをケースに貼り付けて完成!となるわけですが、その前に、iPhoneのレンズの中心と接眼レンズの中心が合うように貼り付け位置を決めなければなりません。
これが、厄介な作業なのです。

iPhone 6 Plus用のフォトアダプターを作った時は、下の写真のように、中心をレンズの大きさに切り抜いた紙を接続部にはめて大まかな位置決めをし、厚紙をガイドにして、貼り付け位置を調整していたのですが、これが0.1mm動かしただけでも大きくズレるという微妙きわまりないもので、たいへん苦労しました。



そこで今回は、貼り付け専用の台を作りました。
iPhoneを固定して、ノギスとスコヤで貼り付け位置を微調整しようというものです。

工程が前後しますが、先述の強力両面テープで貼り付ける前に、まず普通の両面テープで仮止めして、貼り付け位置を探ります。
普通の両面テープではiPhoneの重さに耐えられず剥がれてくるので、光軸を確認する間は気をつけなければなりません。


光軸合わせは、『デジタルカメラアダプターTSN-DA10』を一番前に(接眼レンズとiPhoneの距離を一番近くして)セットします。ボケボケで構いません。

この光の中心がプレビュー画面の中心に来るように、貼って>確認して>剥がして>位置をコンマ何ミリずらして>また貼って……と、繰り返しました。

こうして、貼り付け位置が決まりました。

はじめは、TSN-DA10をキレイに写るようにセットしてから、調整しようとしていました。
ケラレの位置を調整すれば光軸が合うのではないかと思ったのですが、しかし、それは本当の中心位置とは違うようです。
例えば、上のスクリーンショットの状態でTSN-DA10を一番前に動かしてみると、光の中心がズレているのです。


位置が決まれば、先ほどの強力両面テープで貼り付けて完成!
左が広角カメラ用、右が望遠カメラ用。
それぞれの向かって右側にについているのは3Dプリントで作成したレリーズ用のユニット。詳細は『レリーズ』にて。
そして、このレリーズ取付けホルダーをDMM.make クリエイターズマーケットで公開しています。
詳細:『iPhone用レリーズ取付ホルダー』の組立と取付け

7 Plusの大きさ・重さに対し、接続部のプレートの面積が小さいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、6 Plusで2年弱、7 Plusで現時点で10ヶ月近く使っていますが、剥がれたりズレてくるようなことはありませんし、剛性感も十分にあり、イレギュラーなアクシデントでもない限り問題ありません。


さてさて、
やったー!完成だー‼︎
と思ったら……『その2』に続くのでした。

手軽にスマスコを試してみたいという人は、こちらもご参照ください。