2017年9月10日日曜日

iPhone用フォトアダプター『TSN-IP5, 6, 7』余談

『余談』なのですが、泣ける話です。

気がつけばiPhone用フォトアダプターが、TSN-IP5, 6, 7と、3種類すべて揃っていました。

このフォトアダプターは、フィールドスコープにネジで固定します。
このネジの溝は、どれも2回転半で固定できるように切られています。

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 1』で書いた通り、iPhone 7 Plusには広角・望遠と2つのレンズがあり、それぞれを1つのフォトアダプターで賄うことはできないので、2つ作りました。

その際に、広角用には『TSN-IP5』の接続プレートを使い、望遠用には『TSN-IP6』のものを使いました。


では、それぞれをフィールドスコープに取り付けてみましょう。
まずは広角用(TSN-IP5)。
このフォトアダプター用にセットしてあるので、何の問題もありません。


次に望遠用(TSN-IP6)。
😭
はい!違う角度で止まります!
同じ2回転半のネジ穴でも、その切り始めの位置が違うのです。

一見、ほぼ180度逆になっているだけだから、使えないこともないと思えますが、ネジというものは時計回りが締める方向です。
すなわち、この状態だと、ちょっとした振動でiPhoneの自重により反時計回りに90度回ってしまい、固定できないのです。


コレ、スナワチ……
iPhone 7 Plusの広角と望遠のレンズを切り替えるためにケースを着け替える(これだけでも面倒)

デジタルカメラアダプターTSN-DA10を調整(やってられない)

と、なるわけです。
TSN-DA10の調整は非常に面倒なので、一度セットしたら、できることなら触りたくない……ということで、泣く泣くTSN-DA10をもう一つ買いました。
(本当はアイピース『TE-17W』『TE-11WZ』と、それぞれに用意しなければならないので、さらにもう1つ必要なのですが……)


そして、『TSN-IP7』はどうなのかというと……
😭😭

これはどうやら、モデルごとに違うというより、個体ごとに違うということなのか?

2017年9月4日月曜日

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 2

前回、完成したかのように見えたiPhone 7 Plus用フォトアダプターですが、どうも、よろしくありません。
なんか、“ムラ”になります。

原因は、これのようで。
レンズの出っ張りです。
iPhone 7 Plusのレンズの出っ張りは高いのです。

・iPhone 6 Plus:0.67mm
・iPhone 7 Plus:1.31mm

貼り付け面が平らでないと、光軸が狂ってしまいます。
6 Plusの0.67mmならケースの厚みで覆えますが、7 Plusの1.31mmとなると、ハードケースとしてはけっこう分厚くなります。

今回使用したケースも厚めの部類ですが、それでも0.9mmで、レンズを保護するための出っ張っりがあります。
でも……
ケースの厚み0.9mm+強力両面テープの厚み0.6mm=1.5mm だし……
大丈夫だろう!と作ってみたのですが、ダメでした。
両面テープは、貼り付けの際に伸びたり潰れたりするので、規格上の厚みにはなりません。
特に広角レンズのほうで“ムラ”が顕著に出てしまっています。


そこで、プラ板を一枚かますことにしました。
プラ板の厚さは余裕を持って0.5mm。

改修の結果、良くはなったけど、広角側がまだ納得がいかず、一から作り直すことにしました。

今度は、『PGA iPhone 7 Plus用 PCケース クリア』を使ってみました。

こちらは、背面部の厚さが実測で1.3mmあり、レンズの出っ張りがケース背面より下になって……いる、のかな?
まあ、両面テープを貼れば、余裕で干渉しません。


こうして、現在は広角レンズ側は『クリア』のケースで、望遠レンズ側は『ラバーブラック』のケースで使っています。
撮影機材の色としてはツヤ消しブラックのほうがいいのですが……。
(同ケースにはマットブラックもありますが、店頭でサンプルを確認するとクリアより薄い気がしたのでやめました。“気がした”だけです。実際の厚みは分かりません)

望遠側を作り直していないのは、広角側ほどシビアでないから。使用頻度も少ないですし。


それぞれのケースで、プレートとの間に隙間ができて光が入ってきてしまうので、この隙間を埋めます。


隙間を埋めるのに、エポキシパテでもいいのかもしれませんが、私は、ケース脱着の際に多少なりともたわんだほうがいいのではないかと思い、柔軟性がある『BLU TACK』という粘着ラバーで埋めています。(下の写真は6 Plus)

手軽にスマスコを試してみたいという人は、こちらもご参照ください。


2017年9月3日日曜日

iPhone 7 Plus用フォトアダプターを作る - 1

iPhoneをフィールドスコープに接続する 〜iPhone用フォトアダプター TSN-IP7〜』でも書きましたが、メーカーからは『iPhone Plus系』用のフォトアダプターは発売されていません。

なので、自作しました。

iPhone 7 Plusには、広角・望遠と二つのレンズがあります。それらを一つのフォトアダプターで賄うのは不可能なので、二つ作ることになります。


要(かなめ)となるスコープと接続する部分は、『TSN-IP5』と『TSN-IP6』のものを使います。(参考までに寸法を記しておきます)※実測値

ついでに『TSN-IP7』の寸法も。※実測値

これらは、ケース部に強力な両面テープのようなもので貼り付けられています。
スクレイパー等で端から丁寧に剥がしていけば、それほど苦労せずに剥がすことができます。


ベースとなるケースは、がっちりとしたホールドが必要なので、ハードケースを使います。
今回は、『レイ・アウト iPhone7 Plus ケース ハードケース マットコート/ブラック』を使いました。


貼り付けは、こちらの強力両面テープを使用。
6 Plusの時も、このテープで作りましたが、剥がれたりズレてくるようなことはありませんでした。



これをケースに貼り付けて完成!となるわけですが、その前に、iPhoneのレンズの中心と接眼レンズの中心が合うように貼り付け位置を決めなければなりません。
これが、厄介な作業なのです。

iPhone 6 Plus用のフォトアダプターを作った時は、下の写真のように、中心をレンズの大きさに切り抜いた紙を接続部にはめて大まかな位置決めをし、厚紙をガイドにして、貼り付け位置を調整していたのですが、これが0.1mm動かしただけでも大きくズレるという微妙きわまりないもので、たいへん苦労しました。



そこで今回は、貼り付け専用の台を作りました。
iPhoneを固定して、ノギスとスコヤで貼り付け位置を微調整しようというものです。

工程が前後しますが、先述の強力両面テープで貼り付ける前に、まず普通の両面テープで仮止めして、貼り付け位置を探ります。
普通の両面テープではiPhoneの重さに耐えられず剥がれてくるので、光軸を確認する間は気をつけなければなりません。


光軸合わせは、『デジタルカメラアダプターTSN-DA10』を一番前に(接眼レンズとiPhoneの距離を一番近くして)セットします。ボケボケで構いません。

この光の中心がプレビュー画面の中心に来るように、貼って>確認して>剥がして>位置をコンマ何ミリずらして>また貼って……と、繰り返しました。

こうして、貼り付け位置が決まりました。

はじめは、TSN-DA10をキレイに写るようにセットしてから、調整しようとしていました。
ケラレの位置を調整すれば光軸が合うのではないかと思ったのですが、しかし、それは本当の中心位置とは違うようです。
例えば、上のスクリーンショットの状態でTSN-DA10を一番前に動かしてみると、光の中心がズレているのです。


位置が決まれば、先ほどの強力両面テープで貼り付けて完成!
左が広角カメラ用、右が望遠カメラ用。
それぞれの向かって右側にについているのは3Dプリントで作成したレリーズ用のユニット。詳細は『レリーズ』にて。
そして、このレリーズ取付けホルダーをDMM.make クリエイターズマーケットで公開しています。
詳細:『iPhone用レリーズ取付ホルダー』の組立と取付け

7 Plusの大きさ・重さに対し、接続部のプレートの面積が小さいのでは?と思う人もいるかもしれません。
しかし、6 Plusで2年弱、7 Plusで現時点で10ヶ月近く使っていますが、剥がれたりズレてくるようなことはありませんし、剛性感も十分にあり、イレギュラーなアクシデントでもない限り問題ありません。


さてさて、
やったー!完成だー‼︎
と思ったら……『その2』に続くのでした。

手軽にスマスコを試してみたいという人は、こちらもご参照ください。